近年、「SDGs」という言葉を見かける、もしくは耳にすることが多いと思います。SDGsは、Sustainable Development Goalsの略で、日本語では「持続可能な開発目標」となります。これは、2015年9月の国連サミットにおいて採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された国際目標で、17のゴールから構成される行動計画です。この中に、「まちづくり専門家」が目指すべき、もしくは行うべき数多くの行動計画が明確に示されています。
SDGsの「ゴール11:住み続けられるまちづくりを」の中身(行動計画)は、安全、安価な住宅やインフラの供給、緑地や公共スペースおよびアクセスの提供、弱者に配慮した持続可能な輸送システム、文化遺産や自然遺産の保護・保全、防災、自然環境悪化の防止、強靭な建造物の整備、などとなっています。また、その他の「ゴール」においても、安全な水の供給、クリーンなエネルギーの開発提供、産業や技術革新の基盤づくり、気候変動対策、海や陸の豊かさの保全など、やはりまちづくり学系での学びに密接に関係する事項が数多く記されています。
これらを身近なところに置き換えると、
- 子供からお年寄りまで、継続的に安心して住み続けられるまち
- 豊かな自然、美しい景観のあふれるまち
- 子育て支援や高齢者の見守りなど、地域コミュニティの強いまち
- 災害に強い、安全なまち
- 道路、鉄道、上下水道などのインフラが充実し、きちんと維持管理されているまち
こういった「まちづくり」をしてゆこう、となります。これは、本学「まちづくり学系」で皆さんに学んでほしい内容、そのものです。
わが国では、高度成長期に造られたインフラの老朽化が進む一方、少子高齢化による技術者不足が深刻であり、まちづくりに携わる新たな人材が渇望されています。ぜひ、本学「まちづくり学系」で学び、役所やコンサルタント、建設会社、研究所、教育機関など、様々な立場における「まちづくり専門家」として、持続可能なまちづくり、社会づくりに大いに貢献してください。あなたの活躍が期待されています。
プロフィール

主任
津野 和宏 つの・かずひろ
- 最終学歴
- 早稲田大学 大学院 理工学研究科 建設工学専攻
- 学位
- 博士(工学)