2019年10月02日
多摩市と本学主催トークイベント「パラリンピアンから学ぶ、限界への跳躍」を開催しました
多摩市と本学が主催する~東京2020パラリンピック開催まであと1年~トークイベントinTAMA"夢への挑戦"「パラリンピアンから学ぶ、限界への跳躍」を9月29日、多摩市立関戸公民館ヴィータホールで開催し、ゲストアスリートである山本篤氏が151人の来場者を前に講演しました。
開催に先立ち、多摩市の阿部裕行市長、本学角田直也副学長がそれぞれあいさつした後、本学大学院スポーツ・システム研究科博士課程の青柳秀幸さんが「パラリンピックの理念と歴史について」と題し、パラリンピックの起源やシンボルの意味、パラリンピックが目指すものについて、映像を交えながら説明しました。
第1部では、2008年北京パラリンピックから3大会連続出場し、男子走り幅跳びT42で2度の銀メダル、4×100mリレーで銅メダルを獲得した山本篤氏が登壇しました。
山本氏は、競技用の義足に出合い陸上競技のメダリストになるまでの経緯などをエピソードを織り交ぜながら話した後、東京2020パラリンピックに向けて「メダルが取れるかどうかは他選手との勝負による結果にすぎない。自分にできることは自身の最高のパフォーマンスをその日に出すこと」と語り、未だ行き着くことのない自分の限界に挑戦することの楽しさと意欲を表しました。
また、5年間続けているランニングクリニックを全国に広げ、障害のある人々にチャレンジする楽しさを伝えていくとともに、競技や講演等を通じて多くの人々にパラリンピックへの関心を向けてほしいと締めくくりました。
第2部では、長年スポーツに傾倒しながら、事故により車いす生活となった本学卒業生の桧山和真さんと4年の本間未来さんが登壇し、田口康之体育学部教授のコーディネートのもと、山本氏とのクロストークを行ないました。
桧山さんは、「人とのつながりが人生を豊かにしたという話に共感した」と話すとともに「リハビリを通して動かせる所が増えていくのが楽しかったのは、スポーツと同じ感覚だった」と自身の経験を振り返りました。
本間さんは、「山本さんと同じく、成功体験を積むことが他のこともできるようになるのではという期待感につながっている」と話しました。また、「本間さんにとってスポーツとは」という田口教授からの問いかけに、「人とのつながりを広げられるもの」と語り、新たに取り組むパラスポーツとその魅力についても話がおよびました。
最後に、本学大学院修士1年で2016年リオオリンピック銅メダリストの小俣夏乃さんと体操競技部員2人が登壇者3人に花束を贈呈し、終了しました。
会場には多摩市民のほか、桧山さんと本間さんが所属していた体操競技部の部員をはじめ、陸上競技部や水泳部など体育会系クラブに所属する学生も集まりました。市民からは「生き方を学び、活力を得た。生きる力とはこういうことであると気付かされた」、学生からは「アスリートとして自分の限界を決めてはいけないと感じた」「2020パラリンピックへの見方が変わった。パラリンピックが伝えたいことを受け止めながら応援したい」などの感想が聞かれました。
本学は平成28年に多摩市と「多摩市と国士舘大学との東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた取組に関する連携協定」を締結し、今日までさまざまな各種事業を連携しながら実施しています。本イベントはその一環として、多摩市民がパラリンピックをより身近に感じることを目的に開催しました。
あいさつする多摩市の阿部市長
あいさつする本学の角田副学長
司会進行を務めた増本達哉准教授
パラリンピックの理念と歴史について説明する青柳さん
講演する山本氏
会場の様子
自身の経験を振り返る桧山さん
パラスポーツへの意気込みを語る本間さん
クロストークの様子
花束を受け取る3人の登壇者