2022年07月13日
エジプト救急救命士10人の病院前救急医療研修が修了しました
日本とエジプト国の円借款貸付契約による「人材育成事業(エジプト・日本教育パートナーシップ)」(保健分野)を受けた「病院前救急医療研修プログラム」が、5月中旬から8週間にわたり同国の救急医療現場に従事する救急救命士10人を受け入れて開催され、7月1日に全日程を修了しました。
3度目の受け入れとなった今回の研修では、多摩南野キャンパスを拠点に、関西の救急救命士養成施設や東京消防庁の視察、多摩丘陵病院での救急車同乗実習など、多岐にわたる内容で日本における病院前救急医療の指導法などを学びました。
7月1日に世田谷キャンパスメイプルセンチュリーホール5階会議室で挙行された修了式には、佐藤圭一学長をはじめ防災・救急救助総合研究所の島崎修次所長のほか、駐日エジプト大使のモハメド・アブバクル閣下ら大使館の関係者が列席しました。
はじめに、モハメド・アブバクル閣下が本学への感謝を述べた後、研修生らに「日本で学んだチームワークで、エジプト国内初の救急救命士養成施設の設立へ向けて頑張ってほしい」と期待を込めました。続いて本学から、佐藤学長が「ぜひ国士舘で学んだことをエジプトの医療発展のためにつくしてもらいたい」と呼びかけ、島崎所長は「エジプトでの素晴らしいエマージェンシー・メディカル・サービスシステムの構築を期待している」と伝え、研修生らを労いました。
その後、佐藤学長から研修生一人一人に修了証が手渡された後、モハメド・アブバクル閣下から本学への感謝の意を込めて記念品が贈られました。
修了式後には、研修生らによる最終プレゼンテーションが行われ、研修生らはエジプト国内での救急救命士養成施設設立に向けた具体的な行動計画を説明し、実現へ向けた思いを語りました。
全ての発表が終わると防災・救急救助総合研究所の田中秀治副所長が講評し、「皆さんの受講態度は非常に真面目で、日本で勉強したことを全てエジプトに持ち帰り何かしら改善に役立てようという気持ちに溢れていた。学んだことを活かし改善していくには困難なこともあると思うが、ぜひ立ち向かって実現していってほしい」とエールを送りました。
最後に研修生を代表しリーダーを務めたアフメド・サラマさんが「長かったようで短かった日々でいろいろなことを学ばせていただきとても充実した研修だった。今回の研修で学んだことは必ずエジプトで伝えていくと約束する」と、感謝の言葉を述べるとともに、今後の活躍を誓いました。

佐藤学長によるあいさつ
修了証授与
モハメド・アブバクル大使(左)から佐藤学長へ記念品が贈られ記念撮影
最終プレゼンで成果を発表する研修生ら
田中副所長による講評を聞く様子
研修生代表あいさつをするアフメド・サラマさん
研修の様子
多摩南野キャンパスで講義を行う様子
熱心に受講する研修生ら
体育学部スポーツ医科学科の実習授業を視察
救急車を使用した救急隊の現場活動に関する実習を見学する様子
指導者の視点について学びました
実習を行った学生らと交流し記念撮影